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【映画『国宝』レビュー】世に溢れる絶賛の中に潜む、否定的感想の理由

こんな人向けの記事です

  • 『国宝』ってそんなに話題だけど何がすごいの?
  • 演技力が絶賛されてるって聞くけど、具体的にどこが?
  • 逆に「退屈」って感想もあるけど、それってホント?

 


おはラウディ!ROWDY(ラウディ)のjadeです。

今回は映画『国宝』についてガッツリ語っていきます!

公開後しばらくしてから口コミで大バズりしていて、映画館はめちゃくちゃ盛況。レビューサイトも高得点連発。

「これは観るしかない!」ってノリで劇場に足を運んだ人も多いはず。

……なんですが!
SNSを漁ってみると「ちょっと退屈だった」「置いてけぼり感あった」みたいな声もチラホラ。

おや、絶賛されてるんじゃないの?ってなりますよね。

というわけで本記事では、『国宝』が高評価される理由と、つまらないと感じる人がいる理由を整理しつつ、核心である「演技力のすごさ」を深掘りしていきます。

 

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『国宝』が評価される理由

芸事に生きる人に刺さる物語

この映画、一番強いのはやっぱり「芸に人生を捧げる姿」の描写です。

主人公が苦悩しながらも突き進む姿は、舞台俳優や芸人、アーティストといった表舞台に立つ人間にはモロに刺さります。

「自分もここまでやらねば!」って奮い立つ。
その熱量が口コミやSNSで広がり、観客をさらに呼び込む。いわば熱狂が熱狂を生む仕組みになってるわけです。

 

圧倒的な演技力

決定的なのはやっぱり演技力

芸事の経験がある人も、映画好きも、ただの一般観客も……みんな口を揃えて言うんですよ。「演技がすごい」って。

この「誰が見てもすごい」と思わせる説得力。これこそが『国宝』を名作たらしめた最強の武器です。

 


じゃあ、つまらないと感じる人の理由は?

共感のハードルが高い

ここが一つの分岐点でしょう。

会社員や学生など、芸事と縁遠い人からすると歌舞伎の世界って当然ながらめちゃくちゃ遠い存在なんですよね。

演劇経験があっても「歌舞伎」となると別物に感じてしまう。距離感のせいで、物語に没入しづらいんです。

 

心理描写の少なさ

そしてもうひとつ。

映画版『国宝』は心理描写が少なめです。

原作小説は上下巻の大作で人物の内面がじっくり描かれてるんですが、映画は3時間にギュッと凝縮されているので省略が目立つ。

「なんでこの行動を取ったのか」が十分に説明されないまま物語が進むことがあり、観客によっては感情移入が追いつかず、結果「長いし退屈」と感じてしまう。

これが「置いてけぼり感」の正体です。

 


『国宝』の演技力、絶賛の理由

さぁここからが本題。

『国宝』の演技力、なぜあんなに絶賛されるのか? これを3つの要素に整理してみました。

 

技術力

まずは基礎。身体操作、声の出し方。

特に歌舞伎は「型」や「所作」が厳格に決まっていて、習得に膨大な時間が必要。

主演の吉沢亮さんと横浜流星さんは1年半以上稽古を重ねたそうです。

ゼロから歌舞伎を学ぶって、それだけでハードモード。そもそも歌舞伎は、子供の頃から修行するのが当たり前の世界ですからね。

しかしだからこそ、その努力がスクリーンの細部に現れていて、観客に伝わってくるんです。

 

表現力

次は観客に感情を届ける力。

声の抑揚や表情の微細な変化が、映像を通してズシンと響く。本作は監督の演出とカメラワークが絶妙で、俳優たちの表現力を最大限に引き出していました。

舞台的な誇張を映像の繊細さに落とし込む。これが成功してるから、「心が揺さぶられる瞬間」が何度も訪れるんです。

 

役入力(役作り)

そして極めつけ。

台本を読むのではなく、その人物として「そこに存在する」力。

これがあると観客はスクリーンに映るキャラクターを「演じている人」ではなく「生きている人」と感じる。

『国宝』の役者陣はこの領域に到達していました。虚構と現実の境界をぶち壊すほどの迫力。

そりゃ観客を一気に引き込むわけです。

 

 

『国宝』の特異性

普通の作品なら、この3要素のうちどれか一つが突出してるケースが多いんですよ。技術力だけ、表現力だけ、とかね。

でも『国宝』は違う。

  • 歌舞伎に必要な高度な技術力
  • 映像作品ならではの緻密な表現力
  • 役そのものとして存在する役入力

 

この三拍子がすべて超高水準で揃ってる。

だから観客の属性に関係なく「演技がすごい」と全員が口を揃えるんです。

実はこれ、ありそうであんまりない、めちゃくちゃレアなことなんです!(邦画では)

 

まとめ

映画『国宝』は、芸事に関わる人には突き刺さるけど、一般の観客には「遠い」「退屈」と感じる可能性もある作品です。

心理描写が少ないことや歌舞伎という特殊な題材ゆえに、共感のハードルが高いのは事実。

 

でもそれを補って余りあるのが、俳優陣の怪物級の演技力。技術、表現、役入力。

すべてが最高水準で融合したからこそ、誰が見ても「これはすごい」と唸らざるを得ない。

 

『国宝』は単なる娯楽映画にとどまらず、「演技って何だ?」を突きつけてくる作品です。

観る者に覚悟を問うし、芸の力を再認識させてくれる。そういう意味で、間違いなく“特別な一本”なんです。

 

というわけで、なんやら語りましたけども!ここまで読んでくださってありがとうございます。
いやちょっと長くなっちゃいましたね(笑)

 

最後にひとこと。

『国宝』は「退屈だった」と感じる人もいれば「魂が震えた」と語る人もいる。

けどその感想の振れ幅こそ、この映画が持つ力の証明だと思うんですよ!

 

新しい文化や作品を「なんか合わない」で切り捨てるのは簡単。でも、ちょっと踏み込んで向き合うと、自分の感性が揺さぶられるかもしれない。『国宝』はまさにそんな映画でした。

 

てなわけで、jadeでした!

 

(今回のような内容を、音声メディア「stand FM」でも語っております!

よろしければ下記リンクからチェックしてみてくださいませ!)